夜にお通夜を出して日中に葬儀や告別式をするのが一般葬であり、長く続いてきた従来のやり方です。近年葬儀のスタイルも多様化してきており、簡略化したやり方の家族葬や直葬なども注目を集めています。さらにシンプルな葬儀の形態として、火葬だけの葬儀も選択肢の一つです。火葬式は直葬のスタイルととても似ており、葬儀は火葬のみで行います。お通夜や告別式なども直葬のように省いていますし、葬儀にかかる時間と費用面を抑えることができるのも特徴です。直葬と火葬は一見すると全く同じようですが、その中で異なる部分もあります。ワンクッションがあるのは、火葬式のみだからです。ご遺体を火葬する前に、いったん故人の住んでいた家へと搬送をします。自宅へと帰ることができるので、しばし故人とのお別れの時間を持つことができるのが火葬式です。あっという間に終わってしまう直葬や火葬式のイメージですが、ワンクッションがある火葬式の場合は、遺族の心の整理もつきやすくなります。